関東百名山にも登録されている、千葉県君津市の「高宕山」を歩いてきました。
標高330メートルということで比較的歩きやすい山ではありますが、同じ千葉県内の鋸山に比べるとかなり自然を残した登山道となり、「山歩き」の雰囲気を十分に楽しめる場所だと思います。
この日は1月のひんやりとした空気もあって、遠く富士山まで眺めることができました。関東百名山にも選ばれている風景を、愛機X-H1で撮った写真でご紹介します。
(BGMはこれかな。)
コース
石射太郎山登山口から山に入り、石射太郎山~高宕観音~高宕山~高宕大滝を経由し戻ってくるルート。
スマホのGPSで記録した履歴上で約7キロとなっていますが、途中少し遠回りしたので実際はもう少し距離は短くなります。
地図に表示している走行ルートは「GeotagPhotos2」というアプリで取得しました。
元々は撮った写真に後から位置情報を付与するため入手したものですが、GPXという汎用的なフォーマットでログの記録ができるため今回の登山でも役立ちました。
石射太郎山登山口へのアクセス
バスツアーもあるようですが、車で来る人が多いようです。登山道の入り口付近に10台くらい停めるスペースがあります。写真の通り、登山口までの道路は細い山道になっているので運転にはご注意を。
正確な住所が不明なのですが「千葉県君津市平田」を目指して行くと道路上に案内板が見つけられると思います。
登山口~石射太郎山
ここから登山がスタート。日本ザル生息地らしいですが、今まで出会ったことはありません。でした。
杉や苔に囲まれた登山道をひたすらに歩く。といっても、登山口から石射太郎までは30分もかかりません。勾配は結構急なので、運動不足だと息が切れるくらいの道のり。
登りきると、水仙が植わった気持ちの良い場所に出ます。ベンチがあるのでここで休憩する方も。
左側の出っ張った石が山頂。何年か前はもっと近づけた気がしますが、今は柵ができていて近づけません。危ないので、越えないように。
この場所の由来ですが「むかし巨人が矢を射って、、、」みたいな事を案内板に書いてありましたが、ちょっとよく分かりませんでした。。
ここでも十分に絶景なのですが、さらに高宕山を目指して歩きます。
石射太郎~高宕観音
高宕山山頂の手前に高宕観音があります。そこまでほぼ平坦で歩きやすい道が続き、眺めもいいので気持ちよく歩けます。
この階段まで来たらあと一息。登りきると高宕観音になります。
すごいですよね、こんな山の上に観音様が。お堂は岩にめりこんだような不思議な造りになっています。
扉は各自開けていいみたい。折角なのでおまいりを。
訪れた人はひとことどうぞ、のノート。どうしてポケモンを選んだんだろう?ピカァ。
お堂の脇に目をやると・・・これはきっとRPGで言うところの隠し通路。奥には宝箱があるやつ。
なかった。
高宕観音のあたりは眺めもいいし広さもあるので、昼食を取るのにピッタリ。私もここで昼休憩にしました。
取り出したるはモンベルのアルパインサーモボトル。早い話がアウトドア用の高性能魔法瓶です。
家を出る前にお湯入れて、6時間くらい経ってますがこの湯気。
山の上で暖かいラーメンが食べれるって最高ですよね。
登山用のコンロを持ち込むほどじゃないけど・・・と言うとき、魔法瓶は便利です。
※モンベルの商品は取り扱いがありませんでしたが、こちらも同じような性能のものです。
高宕観音~高宕山山頂
行程としては10分くらいでしょうか。距離はありませんが、急な登りが何ヶ所か続きます。
お年寄りも結構挑戦していましたが、子どもはちょっと連れて行く気がしないかな。ちなみに、降りるときの方が怖いです。
山頂は岩の上。梯子を登ったところになりますが、10人も入れないくらいの広さなので譲り合い。
富士山もしっかり見えました。
下は見ないほうがいいと思う。でも写真で怖さを表現するスキルが自分にはありません。
山頂からの景色を満喫した後は、折角なので来た道と別のルートを選んで帰ります。
高宕山山頂~高宕大滝
石射太郎側のルートに比べると湿気が多くぬかるんでいる場所もあるため、滑らないように一層注意が必要。もちろん、転びました。
倒木がそのままになっていたりと、こちらは整備が追いついていない感じ。人とすれ違うことも殆どありませんでした。
それでも木々の間から差す光は気持ち良く、途中のひらけた場所からは石射太郎山の山頂が見えたりと楽しく歩くことが出来ました。
で、山を降りたところにあるのが高宕大滝。
高宕山系を源に流れる高宕川の上流に位置するこの高宕大滝は、君津内の滝では最も落差が大きく約13mあります。
清流が薄い幾枚もの岩盤の段を小刻みに音を立てて、白い泡となって走りながら滝壷に落下する眺めは、房総らしい静かな滝の姿を見ることが出来ます。近年は、用水の取水により水量が少なくなってきていますが、雨の日の翌日などには水量豊富な高宕大滝が見られます。
滝から続く遊歩道を高宕山、八良塚へと歩く眺めは四季それぞれの趣があり、また、スギ、ヒノキの人工林、渓谷沿いは探鳥路もあり、関東で最も遅い紅葉の見られる秋には、カエデ、ガマズミの色付いた葉や実、りんどうの紫の花、シダ類など豊かな自然が目を楽しませてくれます。
高宕大滝は君津市の次世代に伝えたい20世紀遺産に指定されています。
いつも冬に来るからかな。殆ど水が流れてるの見たことないです。。
高宕大滝~登山口
高宕大滝から登山道に戻るルートは平坦ですが、川沿いになるためぬかるんでいる場所が多くあります。落石跡もかなり残っていて、もう整備されないのかな・・・。あまりオススメできないルートです。綺麗な川や洞窟とか、変化があって楽しく歩けた道なんだけどなあ。
と言うことで登山口の駐車場に戻ってきましたが、山の上からやたら土が降ってくる。
見上げると、
ピント合わせられなくて分かりづらいんですけど、真ん中あたりに猿がいるの。4匹くらいいたの。ホントにいるんだわここ。なんか投げてくるのやめて!
こんな調子でこの日の山歩きは終了。
石射太郎山~高宕山登山の感想
岩を中心としたエリアから木々に囲まれたエリアといった変化や、山頂から360度の眺めを楽しむことができるということもあり、千葉県で登山を考えたときに必ず候補になる山だと思います。
気軽に登れるという表現をされることもありますが、写真で見てもらった通り自然を残した登山道も多く、また多くの人が来るような観光地でもないため整備がされていない場所も残っています。
低山だからと油断せず、ある程度の準備は必要と感じました。自分が気になった事だけ書いておきます。
服装、装備
最低限、動きやすい服装と登山に適した靴くらいはあった方が安心できると思います。
私自身初めて登ったときは普通のスニーカーだったんですけど、結構滑る場所が多くて苦労しました。靴もドロドロになるしね。
写真撮りたいけど、ストラップだと不安
今回自分はストラップで首に下げて歩いたんですけど、やっぱり危ないなと反省しました。
転びそうな時ついカメラを庇っちゃうし、ロープ使って登る時はカメラぶつけそうにも。自分の安全やカメラを守るためにも、両手をフリーにして登るべきと感じています。
ということで、帰ってきてこれ買いました。
子どもを連れて高宕山の山頂までは危ないかな
高宕山山頂付近は勾配も急になりロープや梯子なんかもあるため、小さな子どもは難しいと感じました。無理をせず年齢にあった場所だけ歩いて帰ってくるような判断も必要かと思います。
自分の感覚ですが、小学生くらいであれば石射太郎山の山頂あたりで帰ってくるのも一つの目安かと。それでも十分に眺めを楽しめます。(そこから高宕観音までは比較的安全ですが、距離があるので往復歩けるかは体力次第かと)
近くには鹿野山も
もし登山に不安がある場合は、車で10分くらいのところに鹿野山の展望台があります。こちらからも房総の眺めが楽しめるのでオススメです。
(霧に包まれた場所、明るいとこんなに気持ち良い場所だったんですね。)
安全に留意して、千葉の山を楽しみましょ。
使用機材